2019年12月14日

12月前半の読書と感想、書評 2019/12/14(土)



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いつか夜の終わりに (双葉文庫) 高田侑

2009年に発刊された単行本「てのひらたけ」を2013年に改題して文庫化された作品です。著者は50代の現役サラリーマンで、二足のわらじ作家さんのようです。得意分野はホラー小説のようで、この作品も短編小説で、ホラーやミステリーが中心です。

そう言えば、「八朔の雪 みをつくし料理帖」などで有名になった高田郁さんと名前の漢字が似ていて、間違えられそう。

収録されているのは、「てのひらだけ」「あの坂道をのぼれば」「タンポポの花のように」「走馬灯」の4編です。

「てのひらたけ」は登山が趣味の男性が迷い込んだ異次元の世界と恋愛をうまく結びつけた印象深い作品。

「あの坂道をのぼれば」は、40歳にして、水商売の女とならぬ恋に落ち妻子を残して家を飛び出した結果、訪れる悲劇と切ないラスト。

「タンポポの花のように」は、よく知らない叔母が孤独死したあとに、その住んでいた家の整理を頼まれた女性が主人公で、その叔母の人生が次第にわかっていくことで、それまでまったく知らなかった叔母の壮絶な子供時代の出来事を知ることになる物語。

「走馬灯」は既に病気で亡くなった父親を街中で見かけたという中年の兄弟の話しから、その父親が死ぬ前に病院のベッドの上で語ったことが、現実となっていく不思議。

ちょっとひねった怖くはない不思議がジワーと後から出てくるミステリー短編ですが、よく読み込まないとあとで???となりそうです。

著者にすればそれがスタイルなのでしょうけど、軽ーく読み飛ばしていると、あれれ?どうして?となってしまいそうです。

★★☆

            

しない生活 煩悩を静める108のお稽古 (幻冬舎新書) 小池龍之介

2014年発刊の新書で、著者は東大教養学部を出た後、仏教の世界に入り僧侶となった方です。

但し、浄土真宗本願寺派の教義に反した活動・出版をしたとして、僧籍を剥奪されたり、奇行癖があったりと、いろいろと紆余曲折のある方です。

この新書が出た2014年は、僧籍はすでに剥奪されていましたが、父親の後を継いだ浄土真宗正現寺の住職だった頃です。

それだけに煩悩の塊みたいな方の煩悩本ですので、説得力があるのか、ないのか。

それでもいくつか気になる項目があって、例えば「79被害者ぶって人を責めることは自ら苦しみたがることと同じ」の項で、最近よく聞く「キレやすい高齢者」で誰も自分を被害者に仕立てあげ、自分を有利な立場にしようとやっきになっているということが書かれていて、確かにそうかなって思います。自分も気をつけなくちゃ。

あと、これは不満ですが、本文のあちこちに出てくる「トホホー」とか「あいやー」とか「いやはや」とか「ガーン」とか「ガビーン」とか、著者のクセなんでしょうね。つまらない余計な言葉が満載で、せっかく良いことを書いてあってもそれを台無しにしています。

同様に「〜ですよね。」という書き方も、読者に著者の思いを共感してくれ、オレの言うことを聞け!としているみたいで、「大きなお世話!」「俺はそうは思わないけど」と反感を持ってしまいます。

ま、不満もいろいろありますけど、若い僧侶がいろいろと悩みつつ前に進んでいこうという思いは伝わってきます、

★☆☆

            

乳と卵 (文春文庫) 川上未映子

2008年に発刊され、芥川賞を受賞した作品です。短編の「あなたたちの恋愛は瀕死」も収録されています。

この著者の作品は「ヘヴン」(2009年)「すべて真夜中の恋人たち」(2011年)「あこがれ」(2015年)を読んでいます。

男性にはよくわからない、思春期の女性が大人の女性に変化していく女性独特の話しをジンワリと教わった感じの小説です。

タイトルの玉子は卵子のことを指し、乳は女性特有の象徴ですが、この小説では、主人公の少女がやがて生殖に必要な生理が始まることを鬱陶しく思い、離婚してその少女と二人暮らしの母親が豊胸手術をしたいといろいろ調べているという設定です。

もう一人の主人公は、その豊胸手術をしたがっている母親の妹で、東京で一人暮らしをしています。登場人物は女性ばかりですね。

なかなか話が進まずに、だからなに?と思っているうちに終わってしまう短い小説ですが、これが文化人が認める純文学というものか〜って気がします。時代が変われば賞の評価や対象にも変化があってしかるべきなのでしょう。

★☆☆

            

晩夏光 (ハルキ文庫) 池田久輝

2013年に作家デビューしたときの作品がこの著書です。文庫版は2018年に発刊されています。著者は1972年生まれということですので、ちょうど団塊ジュニア世代の真ん中の方です。小説の著作数はまだ少ない方で、他の作品は読んだことはありません。

香港の裏社会をテーマにしたこの作品は、私自身、中国に返還される前の1980年代の香港、もちろん裏社会ではなく表社会で短期間仕事をしていたこともあり、興味をもって読んでみました。

但し、この本の購入動機は久しぶりのジャケ買いというか「タイトル買い」で、中身はほとんど知りませんでした。

小説の舞台となっている香港の裏社会と言っても、この小説に出てくるのは、ジャッキー・チェン主演の映画に出てくるような巨大な悪の組織や、バックに中国がついた国際ポリティカルスリラーとも違う、どちらかというと、観光客がスリの被害に遭うと、その盗難を探し出して持ち主に返して手数料をとるという、こぢんまりとした裏ビジネスです。

都市伝説的に語られていた「昼間に盗難に遭った高級バッグがその日の夜には、キャットストリート(骨董街)の店頭に並ぶ」というようなことは現在はさすがになくなっているでしょうけど、それは、この街ではなんでもビジネスになるという一例を表しています。

主人公は、自分が起こした自動車事故で婚約者を失い、自暴自棄になって香港にやってきた日本人青年で、綺麗な夜景が眺められるビクトリア湾の公園で闇の商売を仕切っている香港人青年と知り合い、その裏稼業を手伝っているうちに、殺人事件や警察の陰謀に巻き込まれていくというストーリーです。

その香港も、いまや過激化する民主化運動で、観光客も減り、ホテルや土産物屋など観光業界は大打撃でしょう。政治問題には触れるつもりはありませんが、今後、政治も思想も中国本土に吸収されていくであろう香港と香港人達の行く末が気になるところです。

★★☆

            

ラスト・ワルツ (角川文庫) 柳広司
ジョーカー・ゲーム(2008年)、ダブル・ジョーカー(2009年)、パラダイス・ロスト(2012年)に続くD機関シリーズ作品の第4弾で、2015年に単行本が発刊され、2016年に文庫化されています。

収録作品は「ワルキューレ」「舞踏会の夜」「パンドラ」「アジア・エクスプレス」の4編です。

物語の時代はいずれも太平洋戦争に突入する直前の、軍部が台頭しつつあるきな臭い昭和初期。

「ワルキューレ」の舞台は、日本と同盟関係を結んだドイツで、日本大使館の改築の際に送り込まれた内装業者に扮した日本人スパイ、ドイツで映画を制作していた有望なユダヤ人監督と支援者、日本やアメリカで映画にかかわってきた日本人俳優などが、それぞれの目的のためにうごめく世界を描いています。

「舞踏会の夜」の舞台は日本で、華族の女性が若い頃に窮地を救ってくれた軍人の男性と交わした「いつかは一緒にダンスを」という約束を、20年後のアメリカ大使館で開かれた舞踏会で実現することになったその理由は?

「パンドラ」はちょっと変わっていて、英国で自殺と偽装された殺人事件が発見され、英国警察のベテラン警部が真犯人に近づくと、第一次大戦時の戦友だった情報部MI5のエージェントから捜査停止を告げられ、さらに隠されている陰謀がわかるというややこしい物語。

「アジア・エクスプレス」は満鉄の中で起きた殺人と、日本のスパイとソ連のスパイキラーとの壮絶な知恵比べです。

このシリーズも4作目、最初の頃の驚きやわくわく感からすると、意外性は薄れてきて、初期の頃のような泥臭い人間が、思いもよらないような活躍をするというドキドキはなく、まるで最初からスーパーマンが活躍するように変わってきて、そろそろ潮時かな〜って気もします。

007シリーズも、初期というかイアン・フレミングが書いた小説では失敗してぐじぐじ悩む人間味あふれるジェームス・ボンドが、今ではエンタテインメント性だけの、単なるサイボーグ的なスーパーヒーローとなってしまい、つまらなくなりました。

アイデアは毎回違っていて楽しめるのですが、意外性がウリだけに、ちょっと残念かな。

★★☆

【関連リンク】
 11月後半の読書 夜と霧の隅で、朽ちないサクラ、我が家のヒミツ、天魔ゆく空(上)(下)
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2019年12月11日

加齢臭・ミドル脂臭・疲労臭を撲滅せよ 2019/12/11(水)



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以前、NHKのBSで「オヤジ臭撃退」というのをやっていました。実はこの「オヤジ臭」に関しては、私も失敗談があります(後述)。

番組では、まず一般的によく言われる「オヤジ臭」には「加齢臭(ノネナール)」を思い浮かべますが、実はそれだけではなく、「ミドル脂臭(ジアセチル)」や「疲労臭」があり、それぞれの特徴(ニオイの出る場所、原因、ニオイの種類等)が紹介されていました。

加齢臭とミドル脂臭は汗や皮脂が原因で、加齢臭は40代以降、ミドル皮臭は30代以降に高まってきます。

中年以降になると汗腺機能が落ち、下半身に汗はかかなくなって、上半身に集中して汗をかくようになります。ミドル脂臭の元は汗なので、上半身がニオイます。

加齢臭は主に皮脂腺からでるアブラのニオイで、皮脂腺は毛が生えているところにあるため、胸や首の後ろ、脇などです。出る皮脂量は、男女で差があり男性が女性の約2倍だそうです。

しかも女性は30〜40代で皮脂量が減っていくので、加齢臭は中高年男性特有のものと言えます。但し男性も70歳ぐらいでホルモン量が減衰し、その影響で加齢臭はなくなります。

疲労臭のニオイの原因はアンモニアです。生活習慣の乱れや、アルコールの過剰摂取などにより肝臓の機能が低下したときに体内のアンモニアが汗と一緒に出てきて臭うということです。

通常なら尿として排泄されるアンモニアのニオイが全身から汗と一緒に出てくると強烈で、加齢臭やミドル脂臭と比べものになりません。特に注意する必要がありそうです。

それではニオイを防ぐにはどうすれば良いでしょうか?

加齢臭やミドル脂臭対策としては、腸内環境を整えるために食物繊維の多いゴボウやアドカボなどを食べ、仕事中はニオイの強い食品(カレー、ネギ、ニンニク、納豆等)を控える、メタボにならないよう適度な運動(過度な運動はミドル脂臭の原因となる乳酸が体内に増えて逆効果)、朝にシャワーを浴び、ゴシゴシと皮脂を削らないよう、石鹸の泡でサッと流す程度が良いとのこと。

皮脂をこすって洗う場合と、泡だけで流す場合では、泡だけで流す方が6時間後のニオイはゴシゴシ洗いの半分に抑えられるそうです。朝にシャワーを浴びるのは、泡だけ洗いをしても約6時間でその効果はなくなってしまうからです。

あとは、これはすぐにできそうな簡単な方法ですが、ハンカチを常に2〜3枚持ち、汗を拭いたハンカチで再び拭かないということが大事とか。1枚しかもっていないと、せっかく拭き取った汗(のニオイ)をまた身体に付けてしまうと言うことになります。

疲労臭の原因となる体内のアンモニアを減らすには、まずは体調を整えることですが、即効性があるのはオルニチンが多く含まれる食品を食べると良いとされています。オルニチンはアンモニアを無毒な尿素に変えて尿で排泄するよう促してくれます。

オルニチンが多く含まれる食品は、シジミ、ぶなしめじ、マグロ、ヒラメ、チーズなどです。テレビCMで「しじみ習慣」とうたっているサプリがありますが、理にかなっていそうです。その他、オルチニンサプリも豊富にありますね。

さて、私の失敗談を書いておくと、まず40歳頃(今から20数年前)、いつものように風呂上がりにヘアドライヤーで髪の毛を乾かしている時、後ろから風をあてていると、なにか嫌なニオイが漂ってくることに気がつきました。

シャンプーしたてなのになぜ?って思いましたが、首筋や髪の毛との境目をしっかりと洗っていなかったようです。そこで初めて「これが最近言われるようになった加齢臭なのか〜」って思いましたが、上記で書いた場所からするとミドル脂臭だったかもしれません。

次は40代半ば頃ですが、夏場、営業からオフィスへ戻ってくると、服は汗びっしょりで、涼しいオフィスの中で団扇でバタバタとクールダウンをしていましたが、その時のニオイがかなり周囲に迷惑をかけていたことを後で知ることになりました。

だって〜本人はわからないんです。

でも、確かに、全身汗びっしょりで、服が生乾きの時のニオイは強烈で、おそらくとても周囲の人に苦痛を与えたでしょう。申し訳ない、、、逆の立場だったら、とても耐えられず、席替えを要求していたでしょう。

途中で、自らニオっている気?とがつき、これではいかんな〜と、かいた汗はタオルですぐに拭き取るようにし、オフィスに戻ってきてからは、まずトイレの個室に入り、ウェットティッシュで首筋や脇の下、胸などを拭き取り、無香の消臭剤をかけるようなことをしていました。ただ汗で生乾きになったシャツのニオイはどうしようもありません(着替えるという発想はその時はありませんでした)。

これから中年域に入っていく人がいたら、特に夏場に外回りで汗を大量にかく人は、こうした失敗をしないように、十分気をつけてください。不思議と10代、20代の若い頃の汗はほとんどニオイがしないのに、30歳を過ぎて40歳ぐらいになると、猛烈に汗がニオってきます。

一度付いた臭い男の汚名はなかなか拭いきれません(笑)。

現在はというと、内勤の仕事がメインとなり、仕事中に汗をかくということがなくなりましたが、出勤前には長時間持続するという触れ込みのデオドラント化粧品(無香性)を首筋や脇などに塗りこみ、新しいハンカチやウエットティッシュをデスクの中に複数常備してニオイには気をつけています。もちろん口臭ケアも大事です。

シャンプーは、それまでは普通の汎用的なものから、40歳以降の加齢臭やミドル脂臭対策に効くと評判の「ルシード 薬用スカルプデオシャンプー」を利用し、特に生え際をしっかり洗うようにしています。

また男女限らず、コロンやトワレの過剰なニオイ、ヘアスプレーなど整髪用のニオイ、本人は普段通りに何気なく使っているのでしょうけど、満員電車やエレベーターの中で近くにいると、吐き気がしてそこから逃げ出したくなることがあります。

そうした反面教師から、自分が使うヘアケア用品やデオドラント化粧品は無香タイプを基本としています。本人にとってわずかなニオイ(そのニオイに慣れてくるとだんだん使用量が増えていく)でも、他人がかぐとえげつないニオイという場合があるものです。

私は、もうビジネス界にいるのはあと半年ぐらいなので、いま以上注意をする必要はないでしょうけど、これから中年期を迎える人は、ぜひ私の失敗のようなことがないよう気をつけてください。

【関連リンク】
1345 塩分取得過多を反省する
1193 引退後は健康年齢までの期間が重要
936 休日はごろ寝がいい
220 加齢臭との闘い



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2019年12月07日

古い別荘と空き家 2019/12/7(土)



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空き家の問題は年々深刻になってきていますが、空き家でも都市部やその近郊にあるならば、リフォームをして住めるようにしたり、倉庫や作業場として貸し出したり、最終的には更地にして売っぱらえば、多少でも財産価値があります。

地方の住宅地にある空き家も、相続の問題(遺産相続人が離れたところに住んでいて放置)が起きそうですが、限界集落地でもなければ、最悪は行政が対処(現在は空き家対策特別措置法)することで、荒れたまま長期的に放置とはならないでしょう。

「危険な空き家」自治体の撤去費用 3年間で17倍に(NHK)
「危険な空き家」の撤去に、昨年度、全国の自治体が投じた費用は合わせて3億8000万円あまりにのぼり、3年間で17倍と急増

そうした空き家の中で特に問題になりそうなのは、1970年代の第一次別荘ブームと、その後バブル時代の1980年代に起きたリゾート(別荘)ブームに建てられた、「市街地から遠く離れた場所に建てられた住宅(別荘)」が、40〜50年の時を経てすっかり朽ち果て、しかも持ち主がすでに亡くなっていたり、権利関係が複雑だったりして、壊すに壊せず、かと言って電気や水道など公共インフラの維持は必要で面倒なことになってきています。

当時別荘として購入されたリゾートマンションも同様です。

別荘は統計上持ち主がいて、空き家ではないので、統計上は空き家のカウントには含まれていません。

元々別荘は「避暑地」というイメージがあるように、エアコンがまだ一般的でない時代に、裕福な人を中心に、暑い都会から逃れてくる場所で、その他にスキーやマリンスポーツなど趣味が高じて、ホテルの代わりに別荘を購入するとかでしょう。

ところが、すでに大都市圏に暮らす場合、エアコンがない生活は考えられず、昔は贅沢品と言って生活保護を受けている世帯では設置ができなかったこともありますが、現在は地域によりますがエアコンは死活問題として認められているぐらいです。つまり避暑としての役割はもうないと言うことです。

また、80年代頃の空前のスキーブームも遠い過去となり、古びたカビ臭い別荘に泊まるより、プールや温泉など施設が充実したホテルに泊まりたいと当たり前に考えるようになり、古い別荘の需要はますます下降気味です。

今まで深刻な社会問題として取り上げられてきた、住人が死亡したり老人ホームに入った後の住宅の空き家問題に加え、数は少ないとは言え、長年使われていない別荘が、今後急速に表面化してきて、社会問題化してくるのではないかなと危惧しています。

なぜ問題かと言うと、別荘の場合は、特定の人がずっと住んでいたわけではないので、住民票や地縁がなく、持ち主や相続者が不明だったり、所有者が複数いたり、また登記簿を見ても故人だったり共同名義だったりして不備が多そうだからです。

さらにある程度の規模のエリア内の別荘地やリゾートマンションの場合は、そこを終の棲家として永住している人もいますので、限界集落のように期限を決めて廃村にしたり、取り壊したりできないこともあります。少ない住人のためだけに水道・電気・ガス・通信・エレベーター・施設管理・道路等のインフラを維持するのはとても高コストです。

そうした人が来なくなった荒れた空き家や別荘が増えると、防犯上、衛生上、倒壊の危険性、治安悪化など様々な影響が出てきます。

ところで別荘って各都道府県にどれぐらい建っているかご存じでしょうか?

一般的に別荘と言えば、長野県(軽井沢など)や、栃木県(那須高原など)、静岡県(伊豆高原など)などが有名ですが、スキーが好きな人は北海道や東北に持ったでしょうし、マリンレジャーが好きな人は千葉県や和歌山県など、温泉好きなら、群馬県や山梨県など、登山が趣味なら岐阜県や富山県などにも多いでしょう。

その他にもゴルフ好きなら千葉県や茨城県、趣味で家庭農園をするなら山梨県や埼玉県、千葉県といった様々な理由や事情で全国各地に散らばっています。

国内の富裕層の中でもさらにその上位者は関東在住者に多いため、有名な別荘地も関東を中心にした場所が多いというのが特徴ですが、バブルの頃の別荘購入者は富裕層だけでなく、全国に散らばっています。

別荘の数を調べようとあちこち探し回って、総務省統計局公表の「平成30年住宅・土地統計調査」から調べてみました。

「平成30年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 全国・都道府県・市区町村」によると、別荘は全国に260,800軒あり、空き家の総数8,488,600軒と比べるとわずか3%に過ぎませんが、空き家の場合はリフォームや土地として市場で流通しやすい反面、別荘の売買は、特に古いものはそう簡単ではないでしょう。

都道府県別の別荘数、多い10県と少ない10県は下記の表の通りです。


長野県や静岡県が多いというのは実感と同じですが、沖縄県や北海道も多いのではと思っていましたが、沖縄県は27位、北海道は13位でした。やはり居住地から「クルマで行ける範囲」というのが理想だったようです。

関西圏では、9位に六甲山や淡路島、有馬温泉などがある兵庫県、11位に白浜などのリゾートや温泉がある和歌山県がありますが、やはり上位の多くは関東圏からクルマで行ける場所が圧倒的に多くなっています。

人口や世帯数が減ることで、住宅の空き家が増えていることを示す都道府県別の空き家率と、別荘数との関係について調べてみます。

まず、平成30年の空き家率の高い都道府県は、(1)山梨県(2)和歌山県(3)長野県(4)徳島県(5)高知県・鹿児島県(7)愛媛県(8)香川県(9)山口県(10)栃木県となっています。

空き家率が高い(上位10)上に、別荘も多い(上位10)都道府県は、長野県、山梨県、栃木県ということになります。今後、このあたりの別荘が、空き家と同様、社会問題化していくかも知れません。

こうしたことから、今やタダ同然で手に入れられる「古い別荘を元にした新しいビジネス」がなにかできないか、考えてみるのも楽しいかも知れませんね。

例えば「一定期間、戦争難民を受け入れて、子供には教育を、大人には働く技能を身につけてもらう」とか、国際貢献になり、人口減少社会にマッチするかも知れません。


【関連リンク】
1341 最新の住宅と空き家統計について語る
1156 空き家バンクの無能ぶりと空き家に思う
1069 世帯数や住宅総数は増えていき、空き家も増える
1053 空き家問題を考える



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2019年12月04日

マナーとクレームのせめぎ合い 2019/12/4(水)


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少し前から旅客鉄道会社などが共同して、エスカレーターのマナーとして歩行禁止のキャンペーンをおこなっています。

個人的には、特に朝の通勤時間帯、遅刻しまいと急いでいる人が多い時間帯には、関東ではエスカレーターの右側を歩く人のために空けておくという自然発生したマナーは、暗黙のルールとなり、合理的で良いシステムだと思っています。

しかし、「歩く人のマナーが悪くてぶつかって転けそうになった」とか、「左手が不自由なので右側に立ってベルトにつかまりたい」などの声があがり、安全のためか、弱者救済のためか、クレームや責任を問われるのを嫌う旅客サービス業の安易な策か、よくわかりませんが、「エスカレーターでは歩くな」というマナーを推進しています。

エスカレーター「片側空け」の歴史と国際比較(ニューズウィーク)
日本のエスカレーターでの片側空けの慣習はロンドンやサンパウロと同じように見えて、実は大きく異なる点がある。ロンドンやサンパウロの場合は、鉄道会社が片側を空けて乗るように指導しているのに対して、日本の場合は鉄道会社が「片側を空けて乗るな」と再三指導してきたにもかかわらず、なかなか改まらないという点である。

この記事では、エスカレーターの右側で立ち止まるのは、高速道での追い越し車線を塞ぐクルマに似ていて、同様にあおられる原因となっていると書かれています。

結局高速道で煽り運転をする人は追い越し車線をゆっくり走っている人を威嚇し、さらに追い抜いた後も急に前に割り込んだり、急ブレーキをかけたり、走行車線で停止させたりと嫌がらせをします。

でもエスカレーターで歩きたい人は、立ち止まっている人にいらだちや怒りを感じはしますが、罵声を浴びせたり、暴力を振るったりするというわけではありません。単に急いでいるだけという軽い感じです。そのうち、エスカレーター歩行妨害事件とか起きるのかも知れませんが、、、

だとしたら、記事にも書かれていますが、「理想を言えば、エレベーターが混み合っているときは2列で立って乗り、比較的空いている時には急ぐ人に配慮して片側を空けるといった風に臨機応変にできればいい。」のような緩やかで臨機応変なマナーでも良いのではないかなと思っています。でも実際には混み合っている時こそ早く進むために歩行をしたいワケですけどね。

なにかで、エスカレーターで「片側を歩く場合」と「両方に立つ場合」とどちらが早いか?という机上の空論が書かれていましたが、結果は「両側に立つ方が早いという」、結論ありきのまったくナンセンスなものでした。

それは現実を無視したあまりにも陳腐な前提条件での結論で。混んでいるときは片方は歩ける人はサッサと歩いた方が絶対に早い(混雑が早く緩和できる)に決まっています。

同様の話しで「高速道で一定の速度を保ち車間距離をおけば渋滞しない」というやはり机上の空論を発表し、実際にいつも混雑するところで、警察の全面協力で実験した結果、全然ダメだったというのに似ています。

それは道路を走るドライバー全員が、車線変更しない、割り込みしない、一定の車間距離を保ち続ける、ブレーキを踏まない、坂道やトンネルでも速度が一定、などあまりにも多くの前提条件があり得ないものだからです。

なーんて書いていたら、「道徳自警団」な方から強烈なお叱りを受けるかも知れません。

私鉄&地下鉄で朝晩通勤歴40年の私が、時には健康体で、時には人工股関節を入れたばかりで杖をついてヨタヨタ歩いていた時など、様々な実体験から思ったことですので、その考え方は安易には変わりません。

時々、「歩くとエスカレーターが故障する」という人がいますが、少々乱暴に歩いても壊れない程度に安全性を持たせて作られていますし、意図して停めようとしない限りはエスカレーターで歩行したことでトラブルは起きません(メンテナンス不足による故障はもってのほか)。

もし歩いて壊れるエスカレーターがあればそれは製品の質の問題です。1970年代には混雑緩和のために片側を歩く人のために空けましょうと鉄道会社が率先して言っていたぐらいです。

 ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

もうひとつ、マナーの問題として、最近多く話題になっているのが柔軟剤等、人工的なニオイの「香害」です。化学物質過敏症という症状とも言われています。

ニオイに過敏な方がいて、人工的なニオイに反応し、じんま疹などアレルギーが出てしまうという病気で、推定では国内で1千万人いるそうです(内山巌雄京都大学名誉教授・東賢一近畿大学准教授らの6年前に実施された疫学学会アンケートから現在の状況に勘案した数値)。

人工的な香りというと柔軟剤に限らず、家や衣類の消臭剤、男女の化粧品、その他、トイレットペーパーにも最近は香り付きが増えていますし、都会の中はどこもかしこも人工的な香りに満たされています。

そうしたニオイなど化学物質過敏症過敏症の人は、社会生活をおくる上で気の毒に思いますが、じゃ、外出するときにマナーとして、身につけるすべての製品、店頭や店内に置かれるすべてからから科学的なニオイをなくすということができるか?というと現実的には難しいでしょう。

つまりなにが言いたいかというと、社会全体の利益や合理性を考えると、弱者といえども少数派はある程度は妥協または我慢する必要があるということです。

もちろんすべてにおいて多数派のやりたい放題というわけではなく、少数派の意見にも耳を傾け、それが妥当だという合意形成がなされれば、必要に応じて法律を変えたり作ったりする政治があり、また公衆ルールや慣例があるわけです。そしてなんでも法律で縛らないとできないというのは、決して文化的な先進国とは言えません。

法律違反でも、公衆道徳に反することでもなく、多くの人がその恩恵を享受していることがらについては、少数派が意見を言うことはもちろん自由ですが、ごくまれなケースを大ごとに並べたて、さらには障がい者権利を前面に出し、自分たちの意見を弱者救済にすり替える運動や行動はどうなのかなと思います。

上記のエスカレーターで言えば、どうしてもエスカレーターの右側に立ちたいという人がどれほどの数いるのか知りませんが、そういう方には、エスカレーターではなくエレベーターを使ってもらうとか、別の対処法やルールを考えれば良いことです。エレベーターがないと言うなら作ってもらう要望をまず出すべきでしょう。

「エスカレーター上を歩くと危険」って言うならば、クルマは国内で年間約90万人の死傷者を出しているので、「クルマは危険なので使ってはいけない!」というのと変わりません。エスカレーターの歩行が原因で死傷した人が年間何十万人もいるのでしょうか?

消費者に向き合う企業や店舗は評判を恐れて、できるだけクレームが付かないよう、気を回しすぎるきらいがあり、できるだけ穏便済ませられるよう過剰なほどに臆病になります。

要望やクレームをして成果が得られると、それに味を占めた人達が、「さて次のターゲットは?」と虎視眈々と自己満足の正義感を得るために次にクレームを付ける先を探しているように思えてなりません。

個人的には、他人に危害を与えるということで禁止運動を起こすなら「喫煙よりもずっと危険で人命を奪っている飲酒の規制強化運動を展開してくれよ!」って思いますが、そうはならず、結局、禁酒運動なんて「個人的な我が儘」ということになるのでしょう。

これから忘年会シーズン。仕事などで遅くなって電車に乗り込むと、老いも若きも男も女も、フラフラになった酔っ払いだらけで、時には理不尽な喧嘩を売られたり、酒の力を借りて痴漢行為がはびこったり、車内やホームのあちこちにゲロがまかれたり、飲酒運転でにより人が亡くなったする、うんざりするシーズンです。

【関連リンク】
1153 気になる自動車運転マナー
903 私の想像を超えるビジネスマナー崩壊
658 自転車のマナー違反が特にひどい
303 交通事故を減らすための公共事業
220 加齢臭との闘い


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2019年11月30日

11月後半の読書と感想、書評 2019/11/30(土)


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夜と霧の隅で (新潮文庫) 北杜夫

1960年に出版された短編と中編の小説集で、1960年上期の芥川賞受賞作です。著者は医者として勤務をしながら、数多くの著作がありますが、中でも「どくとるマンボウ航海記」「楡家の人びと」などが有名です。また若い頃から始めた登山にも造詣が深く、本書にも登山をテーマにした短編が含まれています。

収録されている作品は、「岩尾根にて」「羽蟻のいる丘」「霊媒のいる町」「谿間にて」「夜と霧の隅で」の6編で、その中の表題となっている中編の「夜と霧の隅で」は、ナチスドイツでヒトラーが抵抗勢力や病人等を社会から排除するよう命じた「夜と霧」と言われる命令をモチーフとした作品です。

その「夜と霧」は戦後に小説や映画になっていますが、当時のナチスが捕虜やナチスに反抗する思想犯、ユダヤ人、異教徒などを収容所に送り込み、最終的には誰にも知らされることなく、夜霧に紛れるかのようにして殺してしまうという1941年にヒトラーが命じた作戦ですが、その中には精神病などの患者も含まれていたと言うことです。

その「夜と霧」作戦下の精神病棟で、ユダヤ系の妻が連行され、それをきっかけに精神に異常をきたし治療を受けていた日本人外交官の姿と、なんとか患者達をひとりでも多く救いたいと、絶望的な治療に取り組む医師達の物語です。

「岩尾根にて」は、命綱もなく危険な登山を見かけ、その後会話をすると、ほとんど意識がない状態で崖を登っているという人だったり、崖を登っていると、墜落死した人を見つけたりと、本格的な登山をする人ならあるあるなのかも知れませんがゾッとします。

その他の短編も、著者の経験から発想した物語っぽくて、なにかリアリティがあってドキドキします。

★★★

            

我が家のヒミツ (集英社文庫) 奥田英朗

2015年単行本刊、2018年文庫版刊の短編小説集です。

著者の作品は好きで、文庫になっているものはほとんど読んでいます。こうした短編小説も多くありますが、著者の作品では、本格的なミステリー小説が秀逸と思っています。でもN木賞に輝いたのは、コミカル路線の連作短編小説でしたね。

今回の著者と同様の短編小説集では、「家日和」(文庫版2010年刊)は2010年に、「我が家の問題」(文庫版2014年)は2019年にそれぞれ読んでいます。

2019年7月後半の読書「我が家の問題」

今回収録されている短編は、「虫歯とピアニスト」、「正雄の秋」、「アンナの十二月」、「手紙に乗せて」、「妊婦と隣人」、「妻と選挙」の6編です。

実は上記の「我が家の問題」は、著者の作品としては、あまり面白く感じず、昭和時代の夫婦関係を引きずったままのように見えて、低い評価をしました。

しかし今回の著書は同じような一般家庭と夫婦をテーマにしながらも、もっと奥深い感じがして面白く読めました。

著者からすれば、「別に前作から変化はない」ということでしょうけど、読み手側のその時々の精神状態によっても変わってくるのか、今回は別物?と感じました。

「虫歯とピアニスト」は、昔に憧れていたピアニストが、自分の勤務する歯医者へやってきた話し。「正雄の秋」は熾烈な会社の中での出世競争で、好きではなかった同期に負けてしまった話し、「アンナの十二月」は、自分の出生の秘密を知り、実の父親に会いに行った話し、「手紙に乗せて」は、妻を亡くした男性同士の相哀れむ手紙、「妊婦と隣人」は産休のため家にいることになり、それで知ることになった不可解な隣人、「妻と選挙」は、N木賞作家で今は落ち目になった作家の妻が、市会議員選挙に出馬するという出来事。

どれも上々の出来と言えます。

★★☆

            

朽ちないサクラ (徳間文庫) 柚月裕子

著者の作品は「最後の証人」(2010年刊、文庫2011年刊)を2012年に読んで以来7年ぶりとなります。

2012年4月後半の読書「最後の証人」

この作品は、2015年刊(文庫は2018年刊)の長編小説で、女性作家としては割と珍しい、警察ものミステリー小説です。

元々、法廷もの小説がお得意な著者ですから、その延長線というか手前にある警察署や刑事、公安といった知識もお持ちなのでしょう。

タイトルの「サクラ」は一般的には警察をイメージしますが、ここでは警察内部の符丁として使われているらしい公安警察を指しています。

女性作家らしく、主人公は民間企業を辞めて、地元に戻り、地方の警察署に事務職員として勤務する女性で、その主人公の親友だった女性新聞記者が何者かに殺害されたことで、事件に首を突っ込んでいくというパターンです。

警察と公安(警備局)との関係など、内部の事情はあまり外部に出てくることはありませんし、まして最近の骨抜きされたメディアが警察を敵に回すようなスクープを掲載するとも思えなく、リアリティはどこまであるのかというのはよくわかりません。

しかし過去に現実に起きた、ストーカー殺人事件や、新興宗教団体のテロ活動など、身近なテーマも盛り込み、サスペンスドラマとしてうまく仕上がっています。

終わり方が、主人公の続編も期待できるような感じでしたが、現在のところ、出てはいないようです。

★★☆

            

天魔ゆく空(上)(下) (講談社文庫)(上)(下) 真保裕一

2011年に単行本、2014年に文庫化された長編時代小説です。この著者には珍しい時代小説ですが、過去に明智光秀を主人公にした「覇王の番人」を読んでいます。

2013年11月後半の読書「覇王の番人」

元々、著者の作品は、現代の外交官や警察官、自衛隊員などを主人公としたハードボイルド系ミステリーや、原題のお仕事系小説から入ってきたので、こうした時代小説というのは最初はちょっとどうかな?って思っていました。

しかし上記の「覇王の番人」がそこそこ堪能することができ、心配は杞憂でした。またそれら以外にもコミカル系の小説などもあり、幅が広い知識と才能はお見事です。

同じように、ハードボイルド小説と時代小説を取り混ぜて発表されている直木賞作家佐々木譲氏と、なにか作風にも共通するところがあるような気がします。

内容ですが、多くの日本人にはなかなか理解しにくい、室町幕府を開いた足利幕府の末期、応仁の乱の終盤からこの物語は始まります。

幕府内で権力を持つ細川本家筋の細川政元を主人公にして、鎌倉時代を築いた源氏の係留で、150年ほど続いてきた足利将軍時代が跡継ぎ争いで弱体化し、やがて全国各地で将軍の言いなりにはならない有力者が続々と登場し、国盗り物語の戦国時代へと入っていく時代の話しです。

戦国時代のまっただ中、織田信長がおこなった、家族を政略結婚に出す、一揆弾圧、比叡山焼き討ち、将軍の追放などをこの幕臣の細川政元がすでに70年前におこなっていたのですね。

私もこの時代のことはまったく知識がないまま読み始めたのですが、これを読むと、なぜ応仁の乱が起きて、それが収束した後に室町幕府が壊れていったのかがよくわかります。

主な登場人物は、足利義政(第8代将軍)、日野富子(義正の正室)、足利義視(義正の弟)、足利義稙(義材、義視の子、10代将軍)、清晃(足利義澄、11代将軍)、細川勝元(細川京兆家当主、守護大名)、細川政元(勝元の子)、洞松院(勝元の娘)、細川政国(政元の後見人)、畠山政長、畠山義就、山名宗全、赤松政則、大内義興、六角高頼、上杉房定など。

とにかく似たような名前の登場人物が入り乱れていっぱいいるので、誰が誰やら混乱します。

この物語の数十年後には、本格的な戦国時代が到来し、武田信玄、上杉謙信、織田信長など地方の有力者が力を付け、覇権を争い群雄割拠することになります。

いや、当時の事実関係は誰にもわかりませんが、これほど難解な時代をわかりやすく整理して読ませてくれる小説として面白かったです。

★★☆

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posted by area99 at 10:00| Comment(0) | 読書